2023/09/25 20:21

<過去記事転記>ブログ引っ越しに伴い、人気の記事をこちらに転記致します。年月日不順になります。


2017.04.06 Thursday

桜の見頃を迎えた鎌倉より。
京都より季節の菓子が届きました。
桜がモチーフの抹茶碗と共にご紹介させて頂きます。



2017.04.04 Tuesday

キッシュ

鎌倉の料理屋さんから差し入れです。



  • 2017.04.04 Tuesday

『か た い』
遣唐使により日本に伝えられた唐菓子の一種で当時は貴族しか食すことが許されなかった貴重な菓子です。

唐菓子は「からくだもの」と称されていたようで仏教と共に日本に伝わり天台宗や真言宗などの密教のお供え物とのことです。
こちらが清浄歓喜団です。
数えましたら絞りが八つでしたので、正に唐(中国)の人々が最も大事にしている「数」と「形」が特徴的です。
既にここから古美術を通り越して考古学に入る手前のお話をします。

菓子と同封されている用紙に「八つの結びは八葉の蓮筆を表わし、形は金袋になぞらえ」と記載されております。
七種類の香が包まれており香は仏教で「清め」の意があるとのこと。
伝来当初は栗、柿、あんずなどの木ノ実をかんぞう、あまずらなどの薬草で味付けしていたようで、現代のように小豆を使用するようになったのは江戸の中期後とのこと。

時代と共に変化するのは食の中でも菓子一つ取り上げても奥が深いものです。

仏教が伝わり、それと共にお供え物として日本に伝来してから今日まで千年もの時代を人間が人間につたえ、そして平成の今も精進潔斉の上調進することは変わりがないと記載してあります。

なんとも日本という国を表しているようなお話です。


2017.03.26 Sunday


2017.03.26 Sunday
染付の中でも未だに断トツの人気である蛸唐草紋様。
こちらは1700年代の江戸中期の古伊万里です。
1客ずつのバラ売りも御用意しておりますので古美術希ホームページを御覧ください。
蛸唐草と申しましても絵師により絵付の技量は様々です。
今回、御紹介している蛸唐草紋様は伸び伸びと描かれた曲線美と手に持った時に感じられる磁器の感触と軽量に作られた薄さに価格以上の感動を覚える逸品です。
1800年代に入りますと船で輸出が盛んになったことから器全体が厚みのある形状に姿を変えます。
どちらかと申しますと、この1800年代の伊万里の方が日常使いには向いております。
食事を召し上がる時や器を洗う時に神経質にならなくとも丈夫な作りから江戸末期〜幕末期は一般の御家庭向きとして御案内致しております。

さて、こちらの1700年代の古伊万里はそれよりも薄く取り扱いに少々神経を使うことは最初に申し上げておきます。
美術品としての品格を保つこちらの蓋物は日常使いは勿論ですが各御家庭の財産価値も品格と共に保たれることでしょう。

そのような器で食事を召し上がるには超一流の料亭に出向かなければならないのか?と常々お考えの方も多く御来店されます。
一流の料亭でも使う器は様々で古伊万里や古九谷を用いての食事をされるにはそれ相応の料亭とのお付き合いも必要かと存じます。

それでは一生、古伊万里で食事をすることは困難なのでしょうか?
と、ここで我々古美術商の存在を思い浮かべて頂けましたら幸いです。

古美術商は日常的に古い器を用いて食事をされておられる方が殆どかと思います。
そこに盛り付ける料理は料理人ではございませんので有り触れた料理となります。
このような具合に当店では難しいレシピを省きます。
こちらは春の訪れを知らせる小さな玉ねぎですがコンソメと塩胡椒で煮ただけのものです。
お恥ずかしいぐらいに簡単で時間もわずか20分程で完成します。
ポイントは鍋の火を消した後に余熱で味が染み込むように、しばらくそのまま放置します。

当店には一流の料理人も御来店されますし、一般の御家庭の主婦層も多く御来店頂いております。
「この器に沢庵だけでも良いわよね」と言う会話が殆どです。
正直、数十万円の器に対して凝った料理を盛り付けてあげたい気持ちもございますが、そこまで凝らずとも食材を活かした調理方法で十分に見栄えの良い料理が完成します。
見栄えです。。。味は皆さまの腕にお任せします。

蓋物が当店では人気です。
これは料理屋さんからの御要望も多くあることからも意識はしております。
料理屋さんは揃い物をお選びになります。
一般の御家庭にも当店では揃い物を敢えてお薦めさせて頂いております。

これには理由がありまして、揃いで所有される方が財産価値の意味でも優れている事と手書きである古い物には見比べる対象物があるのと無いのとでは楽しみ方も異なります。
そして万が一割れてしまった場合も代用品として揃い物を所有されていれば、即座に割れていない物を使うことが可能で、これは昔の方々も同じ考えてあったであろうと考えられます。

日本では5、10、20客(枚)が基本となります。
これが西洋の文化が入ってきた頃、凡そ1700年代後期ぐらいから6、12客(枚)揃いが生産されており、その状態をそのまま現代にも受け継がれてきているものも存在します。

壷や大皿に関しても1対として存在していたであろうものは多く、これは絵柄や形状を見て考えることが可能です。

揃いのものはなるべくバラさずに現存する状態で所有されますことをお薦めします。
店頭では5客(枚)の物に対して「1客だけなら買うわ」と仰る方も多く、これは現代の御家庭が5、10、20も必要としていないことから時代背景としての台詞と捉えております。

なるべくバラさずに販売をするように意識しておりますが、中には既に4客、3客、2客しか現存しないものも多くございますので、その辺りは臨機応変に御対応させて頂いております。

小ぶりな向付で江戸の幕末期のものです。
絵柄もモダンなものが増えた頃の時代ものです。

西洋東洋文化の入り混じる現代の器とも合わせやすいのが特徴です。

 

蓋物を好まれない方はこちらの向付がオススメです。

本来は茶懐石を主として作られておりますので、器それぞれに役目がございますが、現代社会ではそこまでご説明申し上げても「難しい!」と一喝されてしまいますし、店主である私も、そこまで拘るのはつまらないと考えております。

日頃、使いやすいものを探してください。

これも個々人それぞれ相性がございます。

「これ良い!」と感じた器は末長く生涯お手元に納まるかと思います。

同じものが御用意出来ないので、相性の良さを感じましたら迷わず。。。と添えておきます。

 

 

最後に店頭で一部の方々とは真剣にお話し合いをする会話の中で最も必要な会話を記したいと思います。

 

当たり前のように店頭に陳列している商品群ですが、これは我が国の歴史を知ることにより奇跡的に現存している事がお分かりになられるかと思います。

 

最も近い歴史では震災となり、その少し前には戦争がありました。

それぞれ美術品は時代に応じて姿形、色彩までも変化を遂げて生み出されてきた事と同時に、それらを所有されてきた方々の日常があってこその現存です。

 

心無い方や興味のない方の手元に渡った時に、その時代、その方の元で終わりを迎える場合もございます。

 

金銭に変えられるものが古美術品と称する一部に方に申し上げたいのが、金銭に対しての負の感情や思想をお持ちでしたら古美術品を収集されるのは辞めた方がよろしいかと思います。

金銭に値するものとはそれなりの重みが含まれているものです。それほどに真剣なものを扱っておりますと添えさせて頂きます。

 

これらは財産価値が十分に保証されるのも時代ごとに理解者と目利きの存在があってこその価値となります。

古いものが如何に当時の姿をそのままに留めて受け継がれていくか。

その時代の流れを想像でしかお伝えできないのも歴史の歯がゆい部分ではございますが、先の戦争、震災に遭遇しても尚、現代に受け継いで来られた方々に敬意を示せる方こそ古美術愛好家としてより良い物を所有する権利と責任が生じると思います。

 

理想を述べているに過ぎないかもしれません。

しかし、できれば当店で一度、店頭には陳列出来ない状態のものを店主にお声がけ頂き見てください。

 

当店では修復作業も同時進行で行なっておりますが限界もございます。

できれば割れた、欠けた場合はその時々に所有者となられた方により修理を行うよう心がけて頂けましたら幸いです。

 

ささやかな行動ではございますが、漆器は剥がれたままですと剥がれた部分がどんどん広がります。

気になるものがお手元にございましたらお声掛けください。

 

 

長くなりましたが、目利きとともに時代背景を読み取り人の心を感じられる方に良き出逢いがあるかと存じます。



2017.03.03 Friday

「こんにちは〜♪おひなさまだから〜♪」
と、お客さん来店。



2017.03.03 Friday

小さいスイートポテト



2017.02.28 Tuesday

先日入荷した古伊万里の皿に、お客様からの差し入れで頂戴したチョコレートのお菓子を添えてみました。

*皿は5枚揃いです。店頭に陳列しておりませんのでご興味のある方はご来店時に店主にお声掛けください。
珈琲が入った器は店頭でお客様にお茶をお出しする時に使用している店主の私物の古伊万里向付です。

なんとも面白い食感のチョコレートです。
世の中には知らないものが沢山あるものです。
皆様からの手土産有り難く頂戴しておりますが、本当にお気遣いなく気軽にご来店ください。



2017.02.25 Saturday

源氏物語♪
平安時代から読み継がれている日本の長編文学。

さて、上の画像は左から匂宮、中君、薫、浮舟とのこと。
すごいチョイスだな。。。と感心しました。
さすが京都の菓子。。。

日本全国、源氏物語の登場人物を和菓子や料理で表現される方は多く、香も同じく登場人物を連想させるものも多く発売されております。
みなさまは登場人物の中では、どなたが印象に残っておりますか?

まず匂宮ですが、この方は明石中宮の子となります。
「え?明石の御方の子は女子ではなかった?」と思われた方。
私もそう思うことは常々有りますが、記憶を遡ると、明石の御方の子が明石中宮で、明石中宮の子が匂宮ですね。
実に長いお話なので、時々、登場人物の記憶が入り混じりますね^^;
ここで源氏物語の中でもだいぶ後編のお話だという事がお分かりになるかと思います。

続いて、中君。
簡単にご説明しますと、上記の匂宮の妻です。
この方には確か姉がいたと思います。お姉さんの方が物静かな印象とされており、次女である中君は現代風に表すると可愛らしい方をイメージしてください。そして妹もおります。以下に記します。

そして、出ました。薫!
もう切ない限りの運命を背負い生まれた薫君は表向きは源氏の息子とされておりますが、実はストーリーの流れは女三宮と柏木の子であることを示します。目元が源氏に似ているだとか所々疑いの眼差しを向けられ育つわけです。このことを源氏から柏木は、や〜んわ〜り指摘される場面がやって来ます。そして柏木はやがて病に伏せます。バレてたか!と言うグサッ!トドメのような瞬間です。女三宮と柏木の説明は省きます。薫君の性格は実に煮え切らない男の特長の象徴となります。
お前、頑張れよ〜。と言いたくなるようなキャラです。

最後に浮舟ですが、この方は上記の中君とは異母妹で、この方はトバッチリ人生ですな。。。と当時は読んでおりました。
薫が中君に求愛するもの、中君は匂宮と結ばれて子を生みます。しかし中君の所へ匂宮が訪れなくなると、明石の中宮に京都の二条城へ行く許可をもらい、その間に匂宮には縁談が持ちかけられます。この相手が夕霧の娘、六の君。この縁談を立場上拒否できない匂宮ですが、これとほぼ同時進行で薫と中君は連絡を取り合っております。現代でしたら連絡を取るツールは様々有りますが、この時代は文です。内容は「宇治に帰りた〜い」と言う感じですね。薫は中君に求愛しますが、私じゃ〜なくって異母妹の浮舟はどう?という具合に浮舟の存在を薫に向けるのですが、この後、浮舟と薫の存在を知った匂宮が、ま〜た出現し、今度は浮舟にロックオン!六の君の縁談どうするんじゃい?という、このように実にイライラするストーリー展開が永遠と続きます。

日本を代表する文学に、だいぶ無礼な言葉を用いりました。
失礼しました^^;
しかし、私の説明は実にわかりやすいと当時も人気でした^^;
<以下、長いので消去>