2025/11/30 17:28

お正月の準備に合わせて、本日は江戸幕末期の伊万里赤絵花鳥紋様小皿(5枚)をご紹介いたします。
直径11.5cm・高さ2.2cm。
小皿でありながら、金彩で描かれた鳥の存在感にまず目が止まります。
絵師は呉須の濃淡を巧みに使い分け描いております。
藍と朱の伊万里らしい色彩に柔らかな肌合いの磁肌が控えめな日本の奥ゆかしい美しさを物語っております。
焼成から150年以上の時を経ながらも、金彩の擦れがほぼ見られず無傷で5枚揃う希少な保存状態です。
高台は凹凸が無い独特の造形。
手に取ると皿の縁に指が自然に収まり、手のひらに馴染むように設計された器であることが実感できます。
重ねた際に縁がつくる丸いフォルムも、まるで休息する鳥の群れのようで視覚的にも心地よいものです。
意匠の中心に描かれた金の鳥。
その背後で風に揺らぐ植物、そして鳳凰の尾を思わせる羽根の曲線。
小鳥が未来へ羽ばたく様を描くようにも見受けられます。
縁には西洋額縁のような構図で唐草紋。
鍋島にも通じる宝尽くしが繁栄の意味を添えています。
新年にふさわしい器として、歳時の象徴性が際立つ一組です。
日常使いにも程よい深みがあり、取皿はもちろん、魚の煮付けや甘味、蜜を添えるプリンにも好相性。
古伊万里に宿る「吉兆」を、日常の食卓へ。どうぞご検討ください。

