2023/09/26 20:39

染付

染付と一言に申し上げましても様々なやきものが存在します。


そもそも染付と称する対象物は日本で茶人が藍色で描かれたやきものに対して祥瑞と区別する為に染付というジャンルを確立した呼び方であり、スマルト(蘇麻離青)・呉須の藍色のみで描かれたもので焼成の技法などはそれほど変わりはなく、藍色で描かれたやきものに対して幅広く使える言葉として広がりました。

*おさらい*

祥瑞(しょんずい)とは中国の明から清に作られた染付の磁器。幾何学紋様や人物、花鳥風月が描かれており、中国の景徳鎮で焼かれたものとされております。

又、祥瑞手や呉祥瑞、五良大甫・(五良太夫)は人物名という説がありますが、今の段階では断言出来ません。

画像は店頭にございます「五良太夫」蓋物です。

こちらは未だに解明されていない研究段階にあるやきものですが、江戸時代に五良太夫の銘が人気を博したとの解説もあり、それまで五良太夫は日本人による作とも考えられておりましたが、その論は訂正され、現段階では呉家の五男の長子とされており、祥瑞は号なの絵はないかとされております。

染付の蒐集家の中では実に珍しいとされており、謎多い分、研究資料として所有される方が多いのが特徴です。


さて、染付のお話に戻ります。

染付の中でも古染付と称されるものがございます。

こちらは中国の景徳鎮で作られたものの日本国内にのみにしか存在しておらず明から清に作られたもので当時の茶人が好んで愛用した民窯の染付でして、古染付と称しておりますが然程の時代はなく日本で申しますと室町〜桃山から江戸時代にかけて作られたものを古染付と称します。

画像をアップに間に合わず古染付は既に完売・所有者掲載不可となりましたので参考資料は美術館などでご覧下さい。

画像の他にも数点入荷しております。
初期伊万里・古伊万里入荷

染付は日本人の食文化に馴染み深い為、非常に人気がございます。
お早めにご検討下さい。

五良太夫
珍しいので参考品にどうぞ。